幸福なマッチング/戸田恵梨香
キャスティングにあたってもっとも重視するべきことは、出演者と商品のマッチングだと思う。その商品を宣伝する必然性がだれの目にも明らかであれば言うことはない(もちろんミスマッチをあえて狙ったものもなくはないが)。柔道家の井上康生が警備会社に所属してイメージキャラクター的な仕事をしているのは好例だと思う。
しかしこれが簡単には実現しないことがある。たとえば過去にある政府機関の広告に某ジャーナリストに出演してもらおうと交渉したところ、拒否されてしまった。こちらは「説得力がある」という理由で仕事を依頼したのだが、向こうの言い分は「政府の仕事をしているような色がついてしまったら、今後のジャーナリスト活動に支障をきたすので」。同じように、ソムリエ資格を持つタレントにワインの広告に出てほしいと依頼してもやはりNGであった。タレントや著名人が広告に出ると、商品に「お墨付き」を与えている印象をどうしても持たれてしまう。自分が自信をもって推薦できる商品なら良いだろうが、「頼まれて広告する」場合、慎重になるのは当然だろう。「その道のプロ」ならばなおさら、特定の商品の宣伝には協力できないと考えたほうが良い。商材とタレントがぴったりすぎると、タレントの側に嫌われる場合があるのである。
ならば、広告する商品を本当に愛好している人物をキャスティングできれば最高である。そういう例がないかと探してみたら、最近戸田恵梨香がゲームの「ぷよぷよ」のイメージキャラクターになったという。戸田は以前から「ぷよぷよファン」を広言していたので、企業にとっても本人にとっても幸福なマッチングと言えるだろう。ほかには、広告ではないが佐藤隆太が主演ドラマ「Rookies」の主人公に憧れていたとのことで、自ら「ハマリ役」を奪取した感がある。ということで、タレントは自分の好きなものをどんどんアピールしたら良いと思う。ブログに書けば検索で引っかかることもある。商品名で検索をかけて出てくるタレントを、キャスティング屋は放っておかないと思う。いやマジで。
ところで、戸田恵梨香といえば最近はカップヌードルライトの「服を脱ぎ捨てる」広告で注目を集めている。当然「裸」であるわけはないのだが、ああいう見せ方をするとそういうふうに見えてしまうという、似たようなことをアイドルの水着グラビアでやった覚えがある男性も多いのではないか。とにかく、女性団体からの抗議がないことを祈りたい。
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