タレントの「お気に入り」
最近はさまざまな企業がPR会社を利用しており、タレントの「お気に入り」発言の裏にはPR会社がからんでいることが少なくない。PR会社は広告会社とは違うのか?と聞かれたら、ちょっと長くなるので詳しくは検索して調べていただきたいが、ごくごく大雑把に区別するなら、広告会社は「広告やCMを作ったり流したりすること」が仕事で、PR会社は「クライアントをマスコミに取り上げてもらうこと」を仕事としている、となるだろうか。
お店紹介などの情報番組は、PR会社の情報提供によって成り立っていると言って良いくらいである。誤解のないように言っておくと、原則としてお店が番組にお金を払って取り上げてもらっているのではなく、PR会社に依頼して、番組制作者にお店のアピールをしてもらっているのである。
トーク番組などでタレントが「私のお気に入り」として具体的な商品名をあげるのも、その多くがPR会社のからんだ「仕事」であるとにらんでいる。ちなみに弊社もPR会社の機能を持っているので、最近はイメージタレントの話をクライアントと詰める際にも、「商品名をテレビで言ってほしい」「ブログに商品のことを書いてほしい」といった要望をいただくことが多い。クライアントによってはそのあたりを「ちょっとしたサービス」と思っている方も多いが、広告価値が高いタレントはブログだけで相当なギャラを要する場合があるので、あまり甘く考えないでいただきたい。
そういえば、著名人のPR効果で商品が売れたというニュースを最近2件見た。ひとつは亀梨和也が番組宣伝のために出演したバラエティで、「お気に入りのおやつ」として某イタリアンレストランのオリジナルドレッシングを紹介したところ、視聴者からの注文が殺到したというもの。いま彼が主演しているのはソムリエのドラマだけに、イタリアンレストランとのタイアップのような・・・(推測)。もうひとつはオバマ大統領で、就任式のときに婦人と娘2人が着ていたコートやスカーフのブランドのショップに、やはり大勢のお客が押しかけたのだそうだ。こちらはアパレル会社とのタイアップではなく、大統領一家のイメージ戦略の副産物だろうと思う。
広告に対するリテラシーが高まり、「疑い深い」消費者が増えたにも関わらず、タレントの発言やファッションセンスはいまだに大きな影響力を発揮している。いや、広告に「疑い深い」消費者が増えた「からこそ」なのかも知れないが。
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