学校のイメージキャラクター/古田敦也
いろいろな会社にイメージキャラクターのタレントを提案していて、苦労するのは「なぜそのタレントがイメージキャラクターにふさわしいのか」の理由付けである。予算とか競合とか諸事情を考慮して「NG」のタレントを除外したとしても、タレントは何百人といる。その中からたった一人を選ぶのであるから、そこには何らかの戦略や意図があるはずである。それを考えるのが企画というものだろう。
しかしこれがなかなか難しい。海外で事業展開している企業に国際的に評価されている俳優やスポーツ選手を選ぶというのは分かりやすいが、提案する企業にこれといって特徴がない場合は苦しい。その点、学校は考えやすい。卒業生に有名人がいれば、その人をイメージキャラクターに推すことに余計な説明はいらないではないか。
京都の立命館大学は、卒業生で元東京ヤクルトスワローズの古田敦也を広告に使っている。露出は駅貼りポスターとホームページだけなので、全然気づいていない人もいるかも知れない。しかし古田のような卒業生がいてくれたら、大学も助かるだろう。基本はスポーツ選手であるが「野村ID野球の申し子」として知的イメージも高く、人間的にも面白い。さらに労組の委員長としてリーダーシップを発揮した経験もある。大学のイメージリーダーとしてはこれ以上ないパーソナリティである。むしろなぜ今まで立命館が古田を使ってプロモーションしてこなかったのか不思議なくらいである。
学校の卒業生キャスティングに有利な点はまだある。まず第一に「実質的に競合が少ない」という点。たとえば古田であれば、他の大学がイメージキャラクターに使うことはまずありえない。契約後に別の大学に使われて、せっかく構築したイメージが崩されるという心配がない。第二に(これは想像であるが)、母校からのオファーであれば、タレントは比較的OKを出しやすいのではないか。ギャラもそれなりに柔軟に対応してくれそうな気がする。そして第三、契約が終わった後も「卒業生」という事実は変わらない。ということは永遠にイメージキャラクター契約が続くようなものである。とくにクイズ番組などで「○○大学出身」とテロップを入れてもらえるならば、これはかなり強力なパブリシティである。
言うまでもなくこれからは子供がどんどん少なくなり、学校間の生徒獲得の競争は激しくなる一方である。意識的な学校(多くは専門学校)は、オーバーでなく「生き残り」をかけて、企業並のマーケティング戦略をもって生徒の獲得をはかっている。
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